いまさらだけどホリエモンがプロ野球に参入できなかった理由がなんとなくわかる心理学実験
今日はいきなり問題です。
リンダは31歳の独身女性。非常に知的で、はっきりモノを言います。大学時代は哲学を専攻しており、さらに社会主義と差別問題に関する活動に深くかかわり、核兵器反対のデモにも参加したことがある。
リンダ、次のA・Bのうちどちらに当てはまる可能性が高いと思いますか。
A:彼女は銀行員である。
B:彼女は銀行員で、女権運動の活動をしている。
私は迷わず、Bを選びました。
学生時代に社会主義と差別問題に関する活動をしていたり、デモに参加しているくらいの行動派ですから、きっと女権運動の活動をしているだろうと考えたのです。
あなたはどちらを選んだでしょうか。
Bを選んだ人、挙手をお願いします。はい、ありがとうございます。そこにも、ここにもいますね、Bを選んだ人。笑
この問題、冷静に考えれば「A」が正解なんですね。
A・Bどちらも銀行員です。Bは銀行員であることに加えて運動もしているので、問題の「どちらに当てはまる可能性が高いか」と言えば、それはAなわけです。女権運動をしているかどうかなんて、学生時代の差別問題への関心などからは分かりません。
しかし私は「学生時代にデモをするくらいの行動派だからきっと卒業後も何かしらの運動をしているだろう」と勝手に推測してしまったわけです。
これは、最初に与えれた条件によってリンダの人物像ができあがってしまい、そのイメージに引きずられてしまったことを意味します。
最初に与える第一印象は大事だよ、ということが分かる実験でした。
そして、日常において人の第一印象はなにで決まるかと言えば、外見でしょう。
人は見た目じゃない!なんて反論する人もいるかもしれませんが、なんだかんだ言って人は見た目で判断する割合が大きいんです。
見た目が印象に与える影響を調べる実験は他にもあります。最近の実験によれば、「高齢者ほどに人を見た目で判断する」傾向にあることも分かってきました。
やはり、人は見た目による第一印象に縛られるんです。これには反論するのではなく素直に受け入れて、逆に利用するべきだと思います。
ちょっとここで、スーツを着ない人でおなじみのホリエモンの話をしましょう。
ホリエモンがテレビ番組の「しくじり先生」に出演したときに言っていました。「球界の大ボスに挨拶もしなかったし、ネクタイもしなかったからプロ野球に参入できなかった」と。半分冗談だとは思いますが、そういった側面はあながち否定できません。
また、ライブドア元取締役の方を交えたインタビューでは、ホリエモンがYシャツやスーツを着用しなかったことが暴露され、それがライブドアが参入できなかった一因として挙げられています
大谷:ライブドアがNGだった理由と、楽天がOKだった理由は?
熊谷:それは堀江さんがナベツネさんのことを「老害」っていったからじゃないですか。
小島:それはデカイと思いますよ。最後までYシャツ着なかったし、スーツ着なかったし。
球界の大ボスであるナベツネは当時、「俺が知らないやつは入れるわけにはいかない」という趣旨のことを発言しています。
これはどう考えても論理的な発言ではないですよね。完全に感情のままに喋っています。ここまで嫌われてしまったのは、ホリエモンの態度や第一印象が影響したのでしょう。
結果的に、まさにサラリーマン的な三木谷氏率いる楽天が球界参入を果たしたことはその象徴かもしれません。
ネクタイをしてスーツをして、しっかりと挨拶をしていたら・・・・。今ごろ「ライブドアフェニックス」が存在していたかもしれません。。。
問題引用:脳はこんなに悩ましい