コミュニケーションの悩みを解決するために必要な4つのこと
喜怒哀楽は他者とのつながりの中でしか生まれないと思っている。どんな感情であったとしても、自分ひとりではつくりえない。
いい例えがまったく思い浮かばないのだけれども、本を読んで幸せを感じたとしても、それは本の著者と出版社と取次と書店と本の登場人物・・・たくさんの他者とのあいだでつくりあげた感情でしかない。
つまり、ひとりで本を読む読書という行為にもコミュニケーションが存在している。もちろん、親しい友人や恋人との会話はわかりやすいコミュニケーションだ。マーケティングやビジネスだってそう。全部、コミュニケーションなのだ。
仕事でもプライベートでも他者とのつながりってのは捨てられるはずもなくて、むしろ他者との関係性の中においてしか自分は存在できない。もっと簡単に言うと、「人はひとりでは生きていけない」。そんなことはこのブログで改めて書くまでもないことなのだけれども、当たり前すぎてたまに忘れがちになる。
他者とのコミュニケーションがうまくいけばたいていのことはうまくいく。だからこそ、多くの人がコミュニケーションについて悩んでいる。家庭、仕事、恋。人の悩みはだいたいこの3つである。つまりつきつめていくと、悩みのタネは「他者との関係性」ということになる。
悩みの先には、いつだって自分以外の「何か」があるのだ。
ここからは、コミュニケーションと言ってもざっくりしすぎなので「人間関係」、おもに「会話」を例にして考えてみたいと思う。
「自分と他者とのよい関係」をつくりあげるための会話に必要となる4つの要素を洗い出してみた。人間関係に悩んでいる人は、この4つを意識してみてほしい。これまでの会話において、これらの要素がどうだったのかを振り返ってみると、なにがイマイチいけなかったのかが分かるはず。僕もこの4つを意識し、振り返り、反省するようにしている。
「会話」で大切な4つのこと
以下の4つが「他者との関係性」をつくる会話を生む源泉だと思っている。
1.いったん受け入れること
最初から拒絶していたら、なにも始まらない。他者をいったん受け止める。会話だとまずは、「相手の話を聞くこと」。そして、決して「否定しないこと」。否定してしまうと、そこで終わってしまう。すべてのコミュニケーションが、相手ありきだということを忘れてはいけない。
2.共感すること
「受け入れていること」を相手に伝えなければならない。ちょっとした相槌でもいい。うなずきでもいい。「そっか」「そうなんだ」と一言添えるだけでいい。それだけで相手に「受け入れていること」が伝わっていく。
3.相手の話をまとめて伝える
相手から話を聞き、共感したら、その話を自分なりに租借してまとめて伝えてみる。そうすることで、共感から一歩踏み出して「あなたの話を理解しているよ」というメッセージになる。
4.質問や確認をする
相手の話を聞き、理解することができれば、それについて質問することができる。もし、ひとつも質問が思い浮かばないときは、「それって、私はこういうことだと思うんだけど、合ってる?」という確認でもいい。
会話は、この4つの要素の繰り返しだ。1から4がループして徐々に会話が深まっていく。それを経て、コミュニケーションが成立し「他者との関係性」が生まれるのだ。
この4つを意識すれば、会話が劇的に変わり、人間関係が変わっていくはずだ。
そんなことを言われても難しいと感じる場合にはまず、相手を尊重し受け入れることから始めてみよう。相手の気持ちをあなたの望み通りに変えることはできない。
変えることができるのは、自分の行動だけだ。
コミュニケーションを成功させる唯一の方法は、「柔軟に相手を受け入れること」だと思う。