マーケティングは売上だけが目的ではない!ホークスが売り子カードをつくった理由
宣伝などのマーケティングはなんのためにするのかと言えば、もちろん「売上を上げるため」です。
しかしながら、必ずしも売上を上げることが直接の目的とはならないマーケティングもあります。
福岡ソフトバンクホークスがビールの売り子さんのカードをつくったそうです。
記事のタイトルに「前代未聞」とある通り、これまでにない新たなマーケティング手法として注目されています。
このカード、果たして需要はあるのでしょうか。私は「ある」と思っています。
ビールの売り子って多くのファンがついているんですよね。あの子からしか買わない!と心に決めているプロ野球ファンもいます。
男性特有の収集癖を刺激することも「、需要はある」と考える理由です。
ただし、7000円の回数券で一枚、しかもランダムということなのでこのカードを全部集めるのは大変です。20枚すべてを集めるためには、最低でも14万円必要となります。笑
そう考えると、ちょっとどうなんでしょうかね。。。ホークスはこのカードを売る気があるのでしょうか。笑
おそらく、ホークスはこのカードがさばけなくても別にいいと考えているのではないでしょうか。
回数券を購入するとランダムでカード一枚がついてくるということは、ビールの回数券を購入する後押しとしてのカードという位置づけになります。
ビールの回数券の購入数が増えれば、売り子カードの役割は果たせたと言えるでしょう。
しかしこの売り子カード。真の目的は別なところにあると私は考えています。
その目的とは、売り子さんたちのモベーションアップです。
ビールの売り子は若い女の子が多い仕事です。売り子カードがあることによって、売り子として注目されることを意識します。
売り子さんたちは仕事をする楽しさややりがいをもっと感じるはずです。お客さんとのカードを通じたコミュニケーションも生まれるかもしれません。
つまり、カードがあることで売り子さんの仕事が楽しくなる。
これが売り子カード最大の目的でしょう。結果的にお客さんへのサービス向上につながればいい。カードがさばけるかどうかは直接的には関係ないんです。
それが、7000円の回数券を買ってやっと一枚・・・というプレミア価格につながっているのではないでしょうか。
ソフトバンクはホームページにも売り子さんを掲載しています。売り子タカガールっていう名前もあるんですね。
売り子タカガール | 福岡ソフトバンクホークス オフィシャルサイト
こういう風に載せてくれたら嬉しいはずです。責任感も沸いてくるでしょう。
また、デジタルではなく、カードというリアル商材にすることもポイントのひとつです。手に持ったときに実際に重みを感じることができて、手に入れることのありがたみが大きくなるからです。
「施策そのものがヒットしなくてもめぐりめぐってサービス向上につながる」
そんなマーケティングもあるんです。
中小企業に応用するのであれば、ブログやフェイスブックの活用ですね。
社員さんに会社を宣伝するためのブログ運営を任せてしまうんです。その際に、会社としてのルールは設けない。
社員さんのキャラクターを全面に出してブログを書いてもらうんです。
そうすれば社員さんの仕事に対する責任感や楽しみが増えていくでしょう。ブログやソーシャルメディア上で顧客とのコミュニケーションも社員さんのモチベーションを上げてくれます。
もちろん会社の宣伝が一番の目的ですが、ブログからの売上なんて気にしないでください。
それが、「売上を目的としないマーケティング」の意味です。
★ポテチもちゃんと食べてね!★
関連記事